Japanese
English
特集 多系統萎縮症—特にShy-Drager症候群を中心に
多系統萎縮症脳の生化学的分析
Biochemical Analysis of Transmitters in the Brains of Multiple System Atrophy
郭 伸
1
Shin Kwak
1
1東京大学医学部脳研神経内科
1Department of Neurology, Institute of Brain Research, School of Medicine, University of Tokyo
pp.691-694
発行日 1985年7月1日
Published Date 1985/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205548
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Multiple system atrophy (MSA)は,臨床症状,病理像の変化が多彩であり,両者の対応が十分つけられているとは言い難い。その点で,臨床像により関連の深い神経伝達物質の変化を窺い知ることは,臨床像の理解,病理変化との対応をつける上で重要なことであろう。しかしながら,MSA脳の神経伝達物質を測定した報告は少なく,わずかに,Spokesらがドーパミン,ノルアドレナリン,ChAT (コリンアセチル転換酵素),GAD (グルタミン酸脱炭酸酵素)1)を,田中らがアミノ酸2))を各各4例につき測定した報告がみられるのみである。
本研究では,とくに線条体病変に着目し,病理変化を神経伝達物質変化と結びつけると同時に,臨床像との関連を検索したい。
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