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編集後記
大友 英一
pp.1366
発行日 1976年12月1日
Published Date 1976/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203995
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- 文献概要
☆ 本誌には頭蓋内圧測定法の総説をはじめとし脳腫瘍関係の論文が比較的多い。神経疾患の多くはそれぞれ好発年齢のあるのが常であるが,感染と脳腫瘍はすべての年齢層に出現する。しかもあらゆる神経症状・精神症状を示し得るという点で,小児を扱う医師も老年者を扱う医師も絶えず脳腫瘍を念頭におく必要がある。
脳腫瘍は老年者でも稀なものではない。老年者では,脳萎縮,脳室拡大の存在から髄圧亢進症状を示すことが少いこと,精神症状,痴呆化の出現し易いこと,脳血管性障害様症状,特に一過性脳虚血発作乃至脳梗塞に類似の症状を示し易く,誤診が多いことなど問題となる。従つて多少ともatypicalな脳血管性障害様症状を示す場合は一先ず腫瘍を考えてみることが望ましい。
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