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60歳以後初発のてんかん発作/老年者脳腫瘍の診断,治療における特徴
Carney, L. R.
,
Hudgins, R. L.
,
Espinosa, R. E.
,
Klass, D. W.
pp.534,570
発行日 1972年5月1日
Published Date 1972/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203109
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60歳以上で初発したてんかん患者92例中,20例(22%)が脳腫瘍であつた。また9例(10%)が頭蓋内出血,一酸化炭素中毒等の明らかな原因を有した。残りの63例については,5年半〜7年半にわたつて追跡したが原因が明らかになつたのは2例で61例97%は原因を明らかにし得なかつた。脳腫瘍の症例と原因不明の症例を比較してみると,前者では,臨床的,脳波学的に局所症状が多い(ただし側頭葉てんかんに関しては二者の発生率は同じ)。症状が潜行性に発現していること,一たん発症すれば経過は早い事等が指摘される。また脳腫瘍による発作は年齢によつて差があり60歳台では28%を占めるが,70歳以上では7%を占めるにすぎない。
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