Japanese
English
特集 脳神経血管内治療の現況
1.脳動脈瘤の血管内治療
Current Endovascular Therapy of Cerebral Aneurysm
入江 是明
1
,
村山 雄一
1
Koreaki Irie
1
,
Yuichi Murayama
1
1東京慈恵会医科大学脳神経外科 脳血管内治療センター
1Center for Endovascular Neurosurgery, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
cerebral aneurysms
,
subarachnoid hemorrhage
,
endovascular therapy
,
embolization
,
Guglielmi Detachable Coil
Keyword:
cerebral aneurysms
,
subarachnoid hemorrhage
,
endovascular therapy
,
embolization
,
Guglielmi Detachable Coil
pp.727-736
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406100070
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はじめに
脳動脈瘤に対する血管内治療は,1991年のGuglielmiらによる通電離脱式プラチナ性コイルの開発16)が契機となり,治療の安全性,確実性ははるかに向上した。本邦では1997年よりこのGuglielmi Detachable Coil(GDC)による塞栓術が保険適応となり,さらに2002年のInternational Subarachnoid Aneurysm Trial(ISAT)33)の報告で,現在ほぼ確立された治療として認知されている。また,最近の先端医療への報道などの増加も相まって,年々,受療者側の脳血管内治療に対する関心は強くなっている。
現在,脳血管内治療は成熟期にあり,脳神経外科におけるオプションとしての役割にとどまらず,脳動脈瘤治療で塞栓術を第1選択とする施設が少なからず存在し,その良好な治療成績が報告されている38,45,49)。
本稿では,破裂脳動脈瘤の急性期治療および未破裂脳動脈瘤の予防的治療における脳動脈瘤コイル塞栓術の現在と次世代,今後の展望について概説する。
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