Japanese
English
短報
横紋筋融解症が疑われ,代謝性アシドーシスを呈したシンナー中毒の2症例
Two Cases of Metabolic Acidosis and Suspected Rhabdomyolysis due to Thinner Intoxication
竹林 実
1,2
,
津久江 一郎
2
,
前岡 邦彦
2
,
若宮 真也
3
,
加賀谷 有行
1
,
堀口 淳
1
,
山脇 成人
1
Minoru TAKEBAYASHI
1,2
,
Ichirou TSUKUE
2
,
Kunihiko MAEOKA
2
,
Shinva WAKAMIYA
3
,
Ariyuki KAGAYA
1
,
Jun HORIGUCHI
1
,
Shigeto YAMAWAKI
1
1広島大学医学部神経精神医学講座
2瀬野川病院
3竹原病院
1Department of Psychiatry and Neurosciences, Hiroshima University School of Medicine
2Senogawa Hospital
3Takehara Hospital
キーワード:
Thinner intoxication
,
Metabolic acidosis
,
Rhabdomyolysis
Keyword:
Thinner intoxication
,
Metabolic acidosis
,
Rhabdomyolysis
pp.879-882
発行日 1999年8月15日
Published Date 1999/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904827
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シンナー依存症の患者はしばしば過量吸引により急性中毒に陥ることがあり,酩酊状態や幻覚・妄想状態などの精神症状が生じることはよく知られている8)。一般的にはシンナー中毒はその主成分がトルエンであるため,トルエン中毒として理解されることが多い4)。しかし,シンナー成分の50〜70%はトルエンであるが,トルエン以外にもメタノールやキシレンなどの種々の有機溶剤が含まれている。今回,我々はシンナー依存症の患者でシンナーの過量吸引により,精神症状と同時にメタノール中毒と思われる代謝性アシドーシスと,横紋筋融解症が疑われた2症例を経験したので報告する。
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