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短報
薬剤惹起性ジスキネジアが疑われていた高齢発症のHuntington病散発例
An Elderly Patient with Sporadic and Lateonset Huntington's Disease Misdiagnosed as Drug-induced Dyskinesia
引地 充
1
,
氏家 寛
2
,
修多羅 正道
1
Mitsuru HIKIJI
1
,
Hiroshi UJIKE
2
,
Masamichi SHUTARA
1
1高見病院
2岡山大学医学部神経精神医学教室
1Takami Hospital
2Department of Neuropsychiatry, Okayama University Medical School
キーワード:
Sporadic Huntington's disease
,
Late-onset
,
DNA diagnosis
,
Druginduced dyskinesia
Keyword:
Sporadic Huntington's disease
,
Late-onset
,
DNA diagnosis
,
Druginduced dyskinesia
pp.181-183
発行日 1999年2月15日
Published Date 1999/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904713
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高齢者に急性または亜急性に生じた不随意運動を診断する場合,脳血管障害や変性疾患などとともに,服用中の薬剤により惹起されている可能性を念頭に置くことが一般的と考えられる。特に高齢者においては多施設から投薬されていることも多く,薬物の副作用も生じやすいという特徴もあるため,薬剤惹起性の症候を鑑別することは重要である。しかし,不随意運動を伴う変性疾患や代謝性疾患の中には,例外的な高齢での発症例や遺伝性疾患であるのに散発性に発症して非定型な経過をとる例がまれではあるが存在する。
今回我々は,家族歴がなく71歳という高齢で亜急性発症の全身性不随意運動を呈し,その経過からは薬剤惹起性のジスキネジアが疑われたが,DNA診断によりHuntington病と確定診断された症例を経験したので報告する。
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