Japanese
English
短報
薬物療法が有効であった中年期の自己臭恐怖の2例
Two Cases of Their Bodily Odors Phobia in Middle Age Responded to Pharmacotherapy
朝倉 聡
1
,
築島 健
1
,
北川 信樹
1
,
傳田 健三
1
,
小山 司
1
Satoshi ASAKURA
1
,
Takeshi TSUKISHIMA
1
,
Nobuki KITAGAWA
1
,
Kenzo DENDA
1
,
Tsukasa KOYAMA
1
1北海道大学医学部精神医学教室
1Department of Psychiatry and Neurology, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
One's bodily odors phobia
,
The events triggering the occurrence of symptoms
,
Pharmacotherapy
,
Depression
Keyword:
One's bodily odors phobia
,
The events triggering the occurrence of symptoms
,
Pharmacotherapy
,
Depression
pp.1111-1113
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904636
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自己臭恐怖については精神分裂病との関連や,自我漏洩症候群,思春期妄想症としてとらえる方向など,臨床精神病理学的に多彩な報告がなされてきている。その多くは,これを対人恐怖の1病型として考えている8)。自己臭恐怖が青年期に好発することについては諸家の報告するところであるが,その中年期以降の経過については十分に検討されていない。また,症例報告はあるものの,その薬物療法についての有効性も十分に検討されていないと思われる。今回,青年期に発症し中年期以降に症状が再燃した自己臭恐怖で,薬物療法が有効であった2例を経験したので,これを報告し,その発症状況および薬物療法の可能性について若干の考察を加えてみたい。
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