Japanese
English
研究と報告
孤発性アルツハイマー型痴呆とpresenilin-1遺伝子イントロン多型の関連について—Apo E遺伝子型,アンチキモトリプシン遺伝子型との関連も含めて
Genetic Association between Intronic Polymor-phism in Presenilin-1 Gene and Sporadic Alzheimer's Disease
柴田 展人
1
,
馬場 元
1
,
島田 秀穂
1
,
高橋 正
1
,
大塚 恵美子
2
,
植木 彰
2
,
新井 平伊
1
Nobuto SHIBATA
1
,
Hajime BABA
1
,
Hideho SHIMADA
1
,
Tadashi TAKAHASHI
1
,
Emiko OTSUKA
2
,
Akira UEKI
2
,
Heii ARAI
1
1順天堂大学医学部精神医学教室
2自治医科大学大宮医療センター脳神経科
1Department of Psychiatry, Juntendo University School of Medicine
2Department of Neurology, Omiya Medical Center, Jichi Medical School
キーワード:
Presenilin-1 gene
,
Polymorphism
,
Sporadic Alzheimer's disease
,
Apolipoprotein E
Keyword:
Presenilin-1 gene
,
Polymorphism
,
Sporadic Alzheimer's disease
,
Apolipoprotein E
pp.619-622
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904563
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【抄録】孤発性アルツハイマー型痴呆(ATD)群43例と対照群49例においてpresenilin-1(PS-1)遺伝子のexon 8の3′末端のイントロン多型をPCR-RFLP法により検討した。Wraggらにより孤発性ATD群で有意に高いと報告された1/1遺伝子型,1対立遺伝子の頻度とも,今回の対象となった孤発性ATD群では対照群より高いという結果は得られなかった。これはApo E遺伝子ε4の保有の有無やアンチキモトリプシン遺伝子型によってATD群を分類し検討しても同じ結果であった。これらの結果から,日本人の孤発性ATD群では1/1遺伝子型が必ずしも多いわけではないことが示唆されたが,多因子遺伝様式が想定される孤発性ATDでは遺伝子型を含めて様々な観点から発症に関する因子を明らかにすることが重要であると考えられた。
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