Japanese
English
短報
慢性C型肝炎インターフェロン治療により長期にわたって出現した突発性脳波異常—生体アミン類との関連から
Persistent Paroxysmal EEG Abnormality Induced by Interferon Therapy for Chronic Type C Hepatitis: in correlation with biogenic amines
松崎 吉紀
1
,
増村 年章
1
,
長岡 重之
1
,
宮崎 招久
2
,
四宮 滋子
1
,
佐藤 信紘
2
,
井上 令一
1
Yoshinori MATSUZAKI
1
,
Toshiaki MASUMURA
1
,
Shigeyuki NAGAOKA
1
,
Akihisa MIYAZAKI
2
,
Shigeko SHINOMIYA
1
,
Nobuhiro SATO
2
,
Reiichi INOUE
1
1順天堂大学医学部精神医学教室
2順天堂大学医学部消化器内科
1Department of Psychiatry, Juntendo University School of Medicine
2Department of Internal Medicine, Gastroenterology, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
Interferon
,
EEG
,
Biogenic amines
,
Hepatitis
Keyword:
Interferon
,
EEG
,
Biogenic amines
,
Hepatitis
pp.749-752
発行日 1997年7月15日
Published Date 1997/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904360
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■はじめに
ウイルス増殖抑制物質として発見されたインターフェロン(以下IFNと略す)は,近年その使用頻度の急速な増加に伴い,抑うつ,不安,幻覚,精神錯乱,意識障害,けいれんなどの中枢神経系の副作用が報告されるようになった。我々はC型肝炎に対するIFN療法の中枢神経系への副作用を予知または早期発見する目的で,前方視的・経時的に脳波,生体アミン,SDS(Self-rating Depression Scale)の測定を行っている。一般的にIFNによって起こる脳波異常はIFN中止後,速やかに改善すると報告されている。しかし,今回の調査において鋭波を伴う突発性高振幅徐波群発がIFN投与中より出現し,IFN終了16週後も持続した慢性C型肝炎の1例を経験したので,治療開始前よりの経時的脳波と血漿中生体アミン類の変化の面から若干の考察を加え報告する。
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