Japanese
English
短報
インターフェロン療法により抑うつ状態を来した慢性C型肝炎の1例
A Case of Depressive States Induced by the Interferon Treatment for Chronic Hepatitis Type C
藤井 障三
1,2
,
渡邊 克己
1,2
,
水木 泰
1
,
山田 通夫
1,2
Shozo FUJII
1,2
,
Katsumi WATANABE
1,2
,
Yasushi MIZUKI
1
,
Michio YAMADA
1,2
1山口大学医学部神経精神医学教室
2山口大学医学部総合リハビリテーション外来部
1Department of Neuropsychiatry, Yamaguchi University School of Medicine
2Department of Comprehensive Rehabilitation Clinic, Yamaguchi University School of Medicine
キーワード:
Interferon
,
Adverse reactions
,
Depressive state
,
Chronic hepatitis type C
Keyword:
Interferon
,
Adverse reactions
,
Depressive state
,
Chronic hepatitis type C
pp.845-847
発行日 1993年8月15日
Published Date 1993/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903497
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■はじめに
インターフェロン(以下IFNと略記)は細胞由来の生理活性蛋白質であるが,その生理的特性として極めて多面的作用を有している。それらを大きく分けると,1)抗ウイルス作用,2)抗腫瘍作用,3)免疫系への応答である5)。IFNにはα,β,γの3つのサブタイプがある5)が,1986年非A非B型慢性肝炎に対してIFN療法の有効性が報告され3),慢性C型肝炎に対してもIFN療法が試みられてきている4)。しかし,IFNの副作用として発熱や精神症状を来すことが報告されるようになった10)。今回我々は,慢性C型肝炎に対するIFN-α療法により抑うつ状態を来した1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
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