Japanese
English
資料
精神科救急医療の現状
The Actual Condition of Psychiatric Emergencies in Japan
武内 広盛
1
,
北村 秀明
1
,
西沢 芳子
1
Hiromori TAKEUCHI
1
,
Hideaki KITAMUNA
1
,
Yoshiko NISHIZAWA
1
1国立療養所犀潟病院精神科
1Department of Psychiatry, National Sanatorium Saigata Hospital
キーワード:
Psychiatric emergency in Japan
,
Medical psychiatry
,
24 hours 365 days system
,
Mentally disordered offender
Keyword:
Psychiatric emergency in Japan
,
Medical psychiatry
,
24 hours 365 days system
,
Mentally disordered offender
pp.1109-1116
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904198
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
■はじめに
精神科救急医療は,地域医療との関連で論じられることが多く,そのほとんどは,精神障害者の脱収容化の流れに沿ったものである。しかし,精神科医療の大きな動向であることは否めないにせよ,そのことは完成されたシステムや,解決済みの医学的根拠に基づいているわけではない。図らずも精神障害者の自立に繋がったとはいえ,そもそも脱収容化は,出発点で非医学的要因の影響を強く受けたことは事実であろう。
「人の数ほどの精神科医療システムが必要だ。」というのは半ば冗談にせよ,脱収容化もまた道半ばの一見解である。精神の障害に自身を損い他人を害する可能性があるかぎり,精神科救急医療は精神医療を構成する根源的機能の1つであり続ける。
厚生省では,公衆衛生審議会の意見を受け,今後の4か年で,精神科救急医療システムの全国化を目指している。この報告は上記実情に沿い,1995年5月,全国47都道府県(以下,自治体)の精神保健担当課を対象に,精神科救急医療に関するアンケート調査(アンケート内容の概略は資料1として提示した)を行い,回答内容を整理・解析したものである。
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.