Japanese
English
短報
非ステロイド系消炎鎮痛剤ピロキシカムの併用によりリチウム中毒症状を呈した1例
A Case of Lithium Toxicosis Induced by the Combined Use of Lithium and Piroxicam
宮川 朋大
1
,
梶原 晃
2
,
山口 公
2
,
岩淵 潔
3
,
小阪 憲司
1
Tomohiro MIYAKAWA
1
,
Akira KAJIWARA
2
,
Tadashi YAMAGUCHI
2
,
Kiyoshi IWABUCHI
3
,
Kenji KOSAKA
1
1横浜市立大学医学部精神医学教室
2復康会鷹岡病院
3神奈川県総合リハビリテーションセンター精神神経科
1Department of Psychiatry, Yokohama City University, School of Medicine
2Takaoka Hospital
3Department of Psychiatry, Kanagawa Rehabilitation Center
キーワード:
Lithium
,
Intoxication
,
Piroxicam
,
Anti-inflammatory agents
,
Nonsteroidal
Keyword:
Lithium
,
Intoxication
,
Piroxicam
,
Anti-inflammatory agents
,
Nonsteroidal
pp.205-207
発行日 1996年2月15日
Published Date 1996/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904048
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■はじめに
炭酸リチウムは現在躁病や躁状態を呈する疾患,躁うつ病の病相予防などの治療薬として用いられている。長期間服用する場合も多く,治療血中濃度と中毒血中濃度が近いため血中濃度のモニタリングは必要不可欠である。これまでにアンジオテンシン変換酵素阻害剤や非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用で,リチウム血中濃度が上昇する場合があることが報告されている。しかし,その併用薬剤の種類や用量,患者の身体条件などの要因と,濃度上昇との関係は不明である。
今回筆者らは,炭酸リチウム(600mg/日)とピロキシカム(フェルデン®20mg/日)の併用により急性リチウム中毒を呈した1症例を経験したので報告する。
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