Japanese
English
研究と報告
摂食障害と結婚(2)—結婚後に発症した25例について
Eating Disorders and Marriage. part 2: twenty five patients with postmarital onset of eating disorders
切池 信夫
1
,
松永 寿人
1
,
永田 利彦
1
,
飛谷 渉
1
,
西浦 竹彦
1
,
宮田 啓
1
Nobuo KIRIIKE
1
,
Hisato MATSUNAGA
1
,
Toshihiko NAGATA
1
,
Wataru TOBITANI
1
,
Takehiko NISHIURA
1
,
Akira MIYATA
1
1大阪市立大学医学部神経精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry Osaka City University Medical School
キーワード:
Anorexia nervosa
,
Bulimia nervosa
,
Postmarital onset
Keyword:
Anorexia nervosa
,
Bulimia nervosa
,
Postmarital onset
pp.1147-1153
発行日 1995年11月15日
Published Date 1995/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903979
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【抄録】結婚後に摂食障害を発症した25例について,28歳以上の結婚歴のない独身の摂食障害患者21例と患者背景,発症状況,臨床像,経過などを比較した。既婚例は独身例に比して初発および調査時年齢が高く,罹病期間が短い,高学歴の傾向を示したが,臨床像において同じ傾向を示した。そして既婚例の摂食障害を発症した状況や契機について,夫婦関係や結婚生活の危機が14例(56%),離婚やその後の生活上の問題が5例(20%),妊娠が2例(8%),その他養父母の死,生活の不規則,結婚の反対,うつ状態などを各1例(4%)ずつ認めた。一方,独身例においてはダイエット12例(55%),就職6例(27%),その他失恋,家庭不和,親への反抗などが1例(5%)ずつであった。このように既婚例と結婚歴のない独身例とでは発症状況や契機において異なり,これらの結果に若干の考察を加えた。
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