Japanese
English
研究と報告
老年期の眼科入院患者におけるせん妄
Delirium in Aged Ophthalmic Inpatients
高橋 滋
1
,
高木 正勝
2
,
米村 公江
3
,
宮本 正典
3
,
久保田 文雄
3
,
中島 政美
3
,
大西 直樹
3
,
椎原 康史
4
Shigeru TAKAHASHI
1
,
Tadakatsu TAKAGI
2
,
Kimie YONEMURA
3
,
Masanori MIYAMOTO
3
,
Fumio KUBOTA
3
,
Masami NAKAJIMA
3
,
Naoki OHNISHI
3
,
Yasufumi SHIIHARA
4
1群馬県精神保健センター
2岸病院
3群馬大学医学部神経精神医学教室
4群馬大学医療短期大学部
1Gunma Prefectural Mental Health Center
2Kishi Hospital
3Department of Neuropsychiatry, Gunma University School of Medicine
4College of Medical Care and Technology, Gunma University
キーワード:
Delirium
,
Ophthalmology
,
Postoperative Complications
,
Aged
Keyword:
Delirium
,
Ophthalmology
,
Postoperative Complications
,
Aged
pp.869-876
発行日 1995年8月15日
Published Date 1995/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903936
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【抄録】眼科入院中にせん妄を呈して精神科を受診した27例(男性11例,女性16例)について調査を行った。平均年齢76.5±7.2歳(66〜84歳),入院後に発症した術前群は10例,術後に発症した術後群は17例であった。術前群では,白内障が多く,脳器質障害を伴い,入院当日の夜に発症するものが多かった。術後群では白内障以外の眼科疾患が多く,脳器質障害は少なく,術後2日目までに発症するものが多かった。精神症状では,不眠,見当識障害,注意集中力低下,まとまりのない会話に加え,異常行動,興奮,幻覚が多かったが,幻視は術後群で有意に高い出現率を認めた。眼科患者におけるせん妄の特徴として,入院後または手術後早期に発症し,その要因として高齢,脳機能障害が考えられた。
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