Japanese
English
短報
脳波異常を示した橋本病の1例
A Case of Hashimoto's Disease showing Abnormal EEG
長瀬 精一
1
,
市川 忠彦
2
,
羽田 忠
1
,
清水 文雄
1
Seiichi NAGASE
1
,
Tadahiko ICHIKAWA
2
,
Tadashi HANEDA
1
,
Fumio SHIMIZU
1
1国立水戸病院精神科
2筑波技術短期大学保健管理センター(視覚障害系)
1Department of Psychiatry, Mito National Hospital
2Visually Impaired Section of Health Service Center, Tsukuba College of Technology
キーワード:
Abnormal EEG
,
Hashimoto's disease
,
Hypothyroidism
Keyword:
Abnormal EEG
,
Hashimoto's disease
,
Hypothyroidism
pp.1112-1114
発行日 1993年10月15日
Published Date 1993/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903539
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橋本病は,甲状腺機能低下症を示す代表的な自己免疫疾患の1つとしてよく知られている6)。本症は主に内分泌内科領域ではしばしば経験される疾患で,その診断は病理組織所見で橋本病の特徴を認めるか,あるいはサイログロブリンまたは甲状腺抽出液を抗原とする沈降反応が陽性を示す場合,「広義の橋本病」とされる2)が,脳波に関する知見については,これまであまり言及されていない。最近筆者らは,精神症状を伴った増悪期に脳波異常を示し,治療により精神・身体症状が軽快すると,脳波所見も著しく改善した橋本病の1例を経験した。橋本病の脳波についての報告は稀と思われたので,本例の臨床・脳波的特徴を述べ,若干の考察を加えて報告したい。
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