Japanese
English
研究と報告
外来精神分裂病者の再発および治療中断について
Relapse and Dropout in Schizophrenic Outpatients
津村 哲彦
1
,
八尋 義昭
1
,
大磯 芳三
1
,
原田 文雄
1
Tetsuhiko TSUMURA
1
,
Yoshiaki YAHIRO
1
,
Yoshizo OISO
1
,
Fumio HARADA
1
1多摩済生病院・精神科
1Department of Psychiatry, Tama Saisei Hospital
キーワード:
Schizophrenia
,
Outpatients
,
Relapse
,
Dropout
,
Compliance
Keyword:
Schizophrenia
,
Outpatients
,
Relapse
,
Dropout
,
Compliance
pp.499-505
発行日 1993年5月15日
Published Date 1993/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903447
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【抄録】 筆者らは,当院に通院している411人の精神分裂病者を対象に再発と治療中断の実態を調査し,合わせて投薬内容の検討を行った。
その結果,精神分裂病者の治療中断は他の精神障害者より少なく,complianceは高いことがわかった。そして,精神分裂病者の治療中断は,男性に多く,30歳以前に多い傾向があり,治療中断が再発に結びついている者は,52.9%と多く,治療継続が再発防止の重要な1側面であることを示した。投薬内容の面からは,多剤併用・大量投薬の病者および処方問題の多い医師の担当患者に,再発も治療中断も多く,多剤併用でも大量投薬でも再発は防ぎきれず,かえって,complianceの低下から治療中断を招くと考えられた。そして,個々の医師が患者の治療環境を考え常にリスクの少ない薬物療法を行う重要性を強調した。
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