Japanese
English
短報
精神分裂病様症状を伴った進行麻痺の1例と免疫学的指標
Immunological Indicators Reflecting the Activities of Schizophrenia-like Symptoms in a Patient with General Paresis
上野 豊吉
1,2
,
松尾 正
3
Bunkichi Ueno
1,2
,
Tadashi Matsuo
3
1九州大学医学部神経精神医学教室
2現三善病院精神科
3現ハイデルベルク大学臨床精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, Kyushu University
pp.667-671
発行日 1990年6月15日
Published Date 1990/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902864
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I.はじめに
一般に進行麻痺は,梅毒感染後10〜20年の潜伏期間を経た後,多彩な精神神経症状でもって発症するといわれている。以前より抗生物質療法によって進行麻痺の発生頻度は著明に減少したが,この数年は再び,梅毒が増加傾向に転じたことも指摘されている。今回,我々は発病当初精神分裂病(以後,分裂病と略す)が強く疑われたが検査結果より進行麻痺であった症例を経験したので,特に種々の免疫学的指標と治療経過の相関について若干の考察を加え報告する。
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