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精神医学における日本の業績
島薗安雄の功績
Porf. Y. Shimazono's Contributions to Psychiatry
小島 卓也
1
Takuya KOJIMA
1
1日本大学医学部精神神経科学教室
1Department of Neuropsychiatry, Nihon University School of Medicine
pp.1105-1111
発行日 2001年10月15日
Published Date 2001/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902512
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はじめに
島薗安雄(1920〜1997)は1943(昭和18)年9月東京帝国大学医学部医学科を卒業し,東大精神医学教室に入った。当時戦争の真っ最中で大部分が軍医として戦地に赴いたが,少数のみ大学院特別研究生として大学に残る制度が作られ,130人中の4人だけ大学に残ることになった。身体だけでなく心も扱う医師になること,最も不思議な臓器である脳の働きの謎を解きあかしたいという2つの理由から精神医学の道を選んだという。
島薗安雄の功績は大きく分けると3つになると思う。第1は精神医学に対する功績であり,第2は精神医療(行政)に対する功績で,第3は関連する学会の発展に大きく貢献したことである。この順に従って述べてみたい。なお,島薗安雄の教室員との関係や人柄などについては別の論文3)や追悼集2)をご覧いただきたい。
なお本稿の「精神医学に対する功績」の部分は島薗安雄自ら記した「脳の働きと心の関係を求めて一島薗安雄論文選集」23)をもとにしてまとめたものである。
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