Japanese
English
研究と報告
50歳以上のてんかん患者の現況
A Clinical Study on Epilepsy in Older Adults
伊藤 ますみ
1
,
中村 文裕
2
,
武田 洋司
2
,
出店 正隆
2
,
小林 淳子
2
,
榊原 聡
2
,
田中 尚朗
2
,
小山 司
2
Masumi ITO
1
,
Fumihiro NAKAMURA
2
,
Youji TAKEDA
2
,
Masataka DEMISE
2
,
Junko KOBAYASHI
2
,
Satoshi SARAKIBARA
2
,
Naoaki TANAKA
2
,
Tsukasa KOYAMA
2
1聖母会天使病院
2北海道大学大学院医学研究科神経機能学講座精神医学分野
1Tenshi Hospital
2Department of Psychiatry and Neurology, Hokkaido University Graduate School of Medicine
キーワード:
Epilepsy
,
Elderly
,
Clinical characteristics
,
Prognosis
Keyword:
Epilepsy
,
Elderly
,
Clinical characteristics
,
Prognosis
pp.39-43
発行日 2001年1月15日
Published Date 2001/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902354
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【抄録】 北海道大学医学部付属病院通院中の50歳以上のてんかん患者191例の臨床特性を検討した。発症年齢が50歳以上の高齢発症群は12%であった。高齢発症群は全例局在関連性てんかんであったが,病因が明らかな例は32%であった。若年発症群との臨床因子の比較では,全般性強直間代発作を伴う例が少ないほかは,大きな差異は見いだせなかった。発作が2年以上抑制されている抑制群は高齢発症群が56%と,若年発症群の39%に比し易抑制傾向を認めた。抑制群と非抑制群の臨床因子の比較では,若年発症群の非抑制群において側頭葉てんかんが最も多く,55%を占める点が注目された。他の臨床因子に有意差は認められなかった。社会の高齢化に伴い,今後高齢発症てんかんのみならず長期治療患者の増加が予想された。
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