Japanese
English
短報
神経性無食欲症における空腹感と満腹感
Hunger and Satiety in Anorexia Nervosa
中井 義勝
1
,
黄 俊清
2
,
木下 富美子
3
Yoshikatsu NAKAI
1
,
Toshikiyo KOH
2
,
Fumiko KINOSHITA
3
1京都大学医療技術短期大学部
2京都市立病院内科
3京都リハビリテーションセンター内科
1College of Medical Technology, Kyoto University
2Internal Medicine, Kyoto City Hospital
3Kyoto Rehabilitation Center
キーワード:
Anorexia nervosa
,
Hunger
,
Satiety
,
Hypoglycemia
Keyword:
Anorexia nervosa
,
Hunger
,
Satiety
,
Hypoglycemia
pp.619-621
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902238
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神経性無食欲症(anorexia nervosa;以下AN)における摂食異常は身体イメージの異常とともに,その病因および治療を考える上で重要である1)。しかしANにおける空腹度や満腹度を検討した報告は数少ない。細胞内低血糖を惹起する2-deoxy-D-glucose(2-DG)を投与すると,健常人では空腹度が増加するが,ANでは満腹度が増加することを以前報告した7)。したがって,ANの体重回復後に空腹度,満腹度がどのようになっているかは興味ある課題である。2-DGは高価であり,被験者への侵襲も大きい。そこで,今回はインスリン低血糖が空腹度および満腹度の測定に有用であるか否かを検討し,有用であることを明らかにした。またこれを用いてAN患者の低体重時と体重回復後で空腹度と満腹度を測定し,健常人と比較したので報告する。
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