Japanese
English
特集 精神疾患回復の時間経過を見通す
リエゾン診療における精神疾患の時間経過とその対応
Time course and management of psychiatric disorder in liaison consultation
赤穂 理絵
1
,
西村 勝治
1
Rie Akaho
1
,
Katsuji Nishimura
1
1東京女子医科大学精神医学講座
1Department of Psychiatry, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
リエゾンコンサルテーション
,
liaison consultation
,
せん妄
,
delirium
,
うつ病
,
depression
,
不安
,
anxiety
,
器質性精神障害
,
organic mental disorder
Keyword:
リエゾンコンサルテーション
,
liaison consultation
,
せん妄
,
delirium
,
うつ病
,
depression
,
不安
,
anxiety
,
器質性精神障害
,
organic mental disorder
pp.1572-1579
発行日 2023年11月15日
Published Date 2023/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207129
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抄録
リエゾン診療で高頻度にみられるせん妄,適応反応症・うつ病,器質性精神障害について,時間経過とその対応をまとめた。これらの精神疾患の時間経過は,基盤にある身体疾患の種類,経過によって規定されるところが大きい。せん妄に関しては,原因となる直接因子が解除可能かどうかによって経過が異なってくる。適応反応症・うつ病は,身体疾患療養に関連するストレスをきっかけに出現することが多く,身体疾患の経過によって増悪・軽減することが多い。器質性精神障害は,急性期には意識障害,亜急性期には気分症状や精神病症状,慢性期には認知機能障害と人格変化が主症状であり,時期に即した対応が求められる。身体疾患療養が長期にわたるうちに,上記の精神疾患のみならず,心的外傷後ストレス症の症状や,心的外傷後成長が認められることがあるため,これらについても解説する。
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