Japanese
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特集 子どものうつ病に気づく
子どもの行動の問題からうつ病に気づく
What are behavioral indicators of depression in children and adolescents
田中 恒彦
1
Tsunehiko Tanaka
1
1新潟大学人文社会科学系教育学部
1Niigata University Faculty of Education Specialized courses educational psychology, Niigata, Japan
キーワード:
うつ病
,
depression
,
行動の問題
,
behavior problems
,
子ども
,
Child
,
青年
,
Adolescents
Keyword:
うつ病
,
depression
,
行動の問題
,
behavior problems
,
子ども
,
Child
,
青年
,
Adolescents
pp.1022-1027
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207034
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抄録
うつ病は子どものメンタルヘルスにおける重要な問題であり,約3%の子どもが罹患しているだけでなく,多くの人が抑うつ症状を経験している。子どもは自身の不調に気づきにくく,発達や周囲との関係性などの要因で不調を伝えることが難しいため,周囲の大人が観察を通じて問題を理解していくことになる。そこで,子どもの問題行動の特徴を理解することが正確な診断とサポートのために重要になる。本稿では,児童期と思春期・青年期のうつ病の特徴を紹介し,それらの症状によって引き起こされる行動の問題を事例を通して解説した。これまでの研究から,不登校や成績の低下,課外活動の減少,自傷行為,引きこもり,睡眠障害,インターネット・ゲーム依存,反抗挑戦的な態度などの行動問題がうつ病と関連することが明らかになっている。
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