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特集 災害精神医学—自然災害,人為災害,感染症パンデミックとこころのケア
熊本地震の被災者メンタルヘルスケア
The Mental Health Care for the Victims of the Kumamoto Earthquake
矢田部 裕介
1
Yusuke Yatabe
1
1医療法人信愛会玉名病院
1Tamana Hospital, Kumamoto, Japan
キーワード:
熊本地震
,
The Kumamoto Earthquake
,
災害派遣精神医療チーム
,
Disaster Psychiatric Assistance Team
,
DPAT
,
心のケアセンター
,
disaster mental health care center
Keyword:
熊本地震
,
The Kumamoto Earthquake
,
災害派遣精神医療チーム
,
Disaster Psychiatric Assistance Team
,
DPAT
,
心のケアセンター
,
disaster mental health care center
pp.341-346
発行日 2023年3月15日
Published Date 2023/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206872
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抄録
熊本地震では,発災直後から災害派遣精神医療チーム(DPAT)が活動し,被災した精神科医療機関の入院患者転院搬送支援や避難所での精神保健医療支援に従事した。その後,被災者が避難所から仮設住宅に移行する期間にはローカルDPATが支援を継続した。さらに,発災から半年後には熊本こころのケアセンターが設置され,アウトリーチや健康調査,地域支援者向け研修などを通して被災者のメンタルヘルス課題への対応を中長期的に行った。DPATや心のケアセンター事業は過去の災害における課題をもとに発展してきた支援システムであり,熊本地震ではその有用性が確認された。進歩した支援にマッチした受援体制の構築や多様化した支援システム同士の連携が今後の課題である。
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