Japanese
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特集 医療現場での怒り—どのように評価しどのように対応するべきか
精神疾患と怒り—怒りがみられやすい精神疾患とは
Anger and Psychiatric Disorders:What it is to be the disorder that is vulnerable to the development of irritability
高井 健太朗
1
,
塩入 俊樹
1
Kentaro Takai
1
,
Toshiki Shioiri
1
1岐阜大学大学院医学系研究科精神病理学分野
1Department of Psychiatry and Psychotherapy, Gifu University Graduate School of Medicine, Gifu, Japan
キーワード:
DSM-5
,
Irritable mood
,
Temper outbursts
,
Angry outbursts
,
Edginess
Keyword:
DSM-5
,
Irritable mood
,
Temper outbursts
,
Angry outbursts
,
Edginess
pp.1243-1252
発行日 2019年11月15日
Published Date 2019/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205930
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抄録 本稿では,DSM-5診断基準に準じ,“怒り”がみられやすい主な精神疾患について解説した。周知のごとく,“怒り”は人間にとって普遍的な感情の1つであり,多くの精神疾患においてみられる可能性がある。したがって,本稿では精神疾患の特徴的症状として“怒り”を呈する可能性が高い疾患について記載した。そのため便宜上,“怒り”がみられやすい精神疾患を,①DSM-5の診断基準に“怒り”に関連した項目が入っているもの,②児童・青年においてのみ,DSM-5診断基準に“怒り”に関連した項目が入っているもの,そして③DSM-5診断基準には“怒り”に関連した項目が入っていないものの,臨床上“怒り”がみられやすいもの,の3つに分けて解説した。その結果,それぞれの疾患数は,21,2,20で,合計43疾患が“怒り”がみられやすい精神疾患であった。本稿では,その中で,他稿で扱われない精神疾患について具体的に概説した。
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