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特集 マインドフルネス療法は他の精神療法と何が違うのか?
マインドフルネス療法の基本的なアプローチ
The Basic Approach Taken in the Mindfulness Based Therapy
佐渡 充洋
1
Mitsuhiro Sado
1
1慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室
1Department of Neuropsychiatry, Keio University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
Mindfulness
,
Decentralization
,
Doing mode
,
Being mode
,
Aversion
Keyword:
Mindfulness
,
Decentralization
,
Doing mode
,
Being mode
,
Aversion
pp.627-635
発行日 2019年6月15日
Published Date 2019/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205844
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抄録 マインドフルネス療法の特徴を他の精神療法との比較を通して議論するためには,マインドフルネス療法そのものの特徴を最初に明らかにしておく必要がある。マインドフルネス療法は,毎週1回2〜3時間,合計8週間の構造で10〜20人程度の集団療法の形式で実施されるのが基本である。マインドフルネス療法がとる基本的アプローチは,不快な体験に対するかかわり方を変えるという点にあり,これが効果を発揮する機序にかかわっている。さらに,このアプローチを可能にする方法として,注意のシフト,あることモードでの対応,脱中心化の3つの方法がある。マインドフルネス療法の特徴は,患者個人の問題を扱うのではなく,不快な体験に対するアプローチを変えるための方法論を具体的に提示していることにあると考えられる。
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