Japanese
English
研究と報告
分裂病初期の内因性うつ状態について
Endogenic Depressive States of the Beginning Phase of Schizophrenia
津村 哲彦
1
,
牧野 英一郎
1
,
井上 博文
1
,
牧野 真理子
1
,
高橋 弘美
1
,
藤浪 竜哉
1
Tetsuhiko Tsumura
1
,
Eiichiro Makino
1
,
Hakubun Inoue
1
,
Mariko Makino
1
,
Hiromi Takahashi
1
,
Tatsuya Fujinami
1
1武蔵野中央病院
1Musashino Central Hospital
キーワード:
Beginning phase of shizophrenia
,
Depression
,
Schizophrenic process
Keyword:
Beginning phase of shizophrenia
,
Depression
,
Schizophrenic process
pp.1049-1055
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204399
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抄録 内因性うつ状態から直接分裂病過程に進展した22症例について,種々の事項の検討から,分裂病初期抑うつを2つの類型(単純抑うつ型・循環病近縁抑うつ型)に分けて考えられることを示した。
これらは,内因性うつ病に近似的症状を呈するが,分裂気質や分裂病の負因を持つ者が多い。全例痩せ体型で,一般的抗うつ薬療法に対して反応性が不良で,そのまま分裂病過程に移行していく。この分裂病初期抑うつの症例では,制止は目立つものの内因性うつ病程重要なものではなく,妄想気分の萌芽とも思われる内容のない漠然とした性格を帯びたとらえどころのない不安を伴うことが多く,予後は不良のものが多かった。
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