Japanese
English
短報
遅発性ジストニアの3例
Three Cases of Tardive Dystonia
古賀 五之
1
,
内田 又功
1
,
西川 正
1
Itsuyuki Koga
1
,
Yasunori Uchida
1
,
Tadashi Nishikawa
1
1医療法人社団清和会西川病院
1Seiwakai Nishikawa Hospital
pp.1215-1217
発行日 1984年11月15日
Published Date 1984/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203855
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I.はじめに
抗精神病薬の長期投与に続発する非可逆的副作用として発現し,口周囲の持続的異常運動を主症状とするtardive dyskinesiaの存在は広く知られている5)。一方,このtardive dyskinesiaや,抗精神病薬の初期投与時に生じるacute dystonia,特発性または他の脳神経障害に続発するdystoniaとは鑑別可能なtardive dystoniaなる疾患概念が,Burke(1982)1)らにより提唱されているが,本邦での報告例はない。Burkeらによるtardivedystoniaの診断基準は以下のごとくである。
1)chronic dystoniaの存在。
2)dystoniaに先行する抗精神病薬の投与。
3)臨床的または検査所見による続発性dystoniaの除外。
4)dystoniaの家族歴のないこと。
今回このBurkeらの基準に合致するtardivedystoniaの3症例を経験したので報告する。
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