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特集 DSM-III—その有用性と問題点
「ICD-10」をめぐる動き—アルコール関連障害または問題
Clinical Usability of DSM-III: On the reference to ICD-10: Alcohol-related disability or problem
加藤 正明
1
Masaaki Kato
1
1東京医科大学精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Tokyo Medical College
pp.163-166
発行日 1984年2月15日
Published Date 1984/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203718
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I.はじめに
アルコール症Alcoholismの概念は,1965年のWHO ICD-8では用いられてきたが,1973年ICD-9でアルコール依存症となり,アルコール乱用と区別された。アルコール精神病についても,ICD-9で「精神病的特異体質反応」が加えられるなどの変化があった。その後1975年の会議で「アルコール関連障害」Alcohol related disabilityという概念が提案され,さらに広い概念が取り上げられるようになった。将来予測されるICD-10では当然これらの問題を整理統合しなければならないことになろう。
以下主としてWHOのICDその他の委員会で規定された「アルコール精神病」,「アルコール依存症」,「アルコール濫用」,「アルコール関連障害」,「アルコール関連問題」等の概念の変遷について述べてみたい。
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