Japanese
English
短報
てんかんの治療経過中に認められた抜毛症の1症例について
A Case of Temporal Lobe Epilepsy Complicating Trichotillomania
児玉 久
1
,
松原 久雄
1
Hisashi Kodama
1
,
Hisao Matsubara
1
1広島大学医学部神経精神医学教室
1Department of Neurology and Psychiatry, Hiroshima University School of Medicine
pp.1120-1123
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203664
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I.はじめに
抜毛症または抜毛癖(Trichotillomania)はHallopeau1)が自ら抑制し難い衝動にかられて,自己の頭髪を抜くという行為に対して命名し,その症例を報告したのが最初である。精神科領域ではある種の精神疾患で,異常体験に基づく一種の異常行為として認められることが多いが,てんかんで本症が現われる例は少なく,斉藤2),池渕ら18)が報告しているに過ぎない。著者らは最近てんかんの治療経過中に,抜毛症を発症した19歳の女子例を経験し,本症とてんかんとの相関について検討を加えたので報告する。
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