Japanese
English
短報
心因性犬吠様咳嗽の1治療例
Case Study on the Psychogenic Barking Cough
竹内 龍雄
1
,
内藤 寛
2
,
小泉 準三
1
Tatsuo Takeuchi
1
,
Hiroshi Naito
2
,
Junzo Koizumi
1
1筑波大学臨床医学系(精神医学)
2筑波大学附属病院
1Department of Psychiatry, Institute of Clinical Medicine, The University of Tsukuba
2The Tsukuba University Hospital
pp.902-905
発行日 1983年8月15日
Published Date 1983/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203636
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I.はじめに
心因性咳嗽psychogenic cough脚註)は,呼吸器系心身症の一つとしてさほど珍しくない疾患とされているが,気管支喘息などに比してあまり注目されておらず,報告例も少ない2)。本症は重症の場合には,本人の苦痛はもとより周囲に与える迷惑も大きく,児童の場合は登校が困難になる場合もあって,精神医学的側面からの適切な対応が必要である。我々は最近約6ヵ月間にわたる激しい犬吠様咳嗽を呈し,登校不能に陥った男子中学生の症例を経験した。諸検査及び臨床的観察・検討の結果,ほぼ典型的な心因性咳嗽の1例と考えられたので若干の考察を加えて報告する。
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