Japanese
English
研究と報告
周期性傾眠症の7例—特に臨床像と経過の考察を中心として
Seven Cases of Periodic Somnolence: Mainly in consideration of its chnical picture and its course
小川 一夫
1
,
田中 守
2
,
中沢 正夫
1
Kazuo Ogawa
1
,
Mamoru Tanaka
2
,
Masao Nakazawa
1
1群馬大学医学部精神神経科
2田中病院
1Dept. of Neuropsychiatry, Gunma Univ. School of Med.
2Tanaka Psychiatric Hospital
pp.395-405
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202921
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I.はじめに
周期性傾眠症は1925年,Kleine1)によって初めて報告されたが,1936年にはLevin2)がこれらの中に過食を伴う一群の存在に注目し,periodic somnolence and morbid hungerなる症候群を提唱した。この症候群は1942年に,CritchleyとHoffman3)によってKleine-Levin Syndrome(以後KLSと略記す)と名付けられたが,現在までのところ周期性傾眠症とKLSの関係や,それらの病因,症状の評価などについての見解は未だ一致していないのが実情である。最近,われわれは周期性傾眠症と考えられる7症例(このうち3例は発病後12年以上経過しておりほぼ治癒したと思われる症例)を観察する機会を得たので,これを報告し,特にその臨床症状の特徴と,発病以後の臨床経過の特徴について考察を加えてみたい。
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