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The stages of mania:A longitudinal analysis of the manic episode,他
作田 勉
1
1慶大精神神経医学
pp.973,988,1015,1016
発行日 1973年9月15日
Published Date 1973/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202078
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急性期において躁病と分裂病を鑑別することは治療上,および理論上,重要である。というのは,最近,躁病の予防と治療に炭酸リチウムが広く用いられるようになったが,炭酸リチウムを分裂病の患者に使用することは禁忌であるという報告がなされているからである。ところが,両者の鑑別には,ある一時期の臨床像の比較ではなく,臨床経過の比較によってこそ正しい診断が下せるのだが,今まで,その方面の研究は稀であったので,これについて述べてみたい。
方法:男女10名ずつ,計20名の双極性bipolar躁うつ病患者を選んだ。躁病相の全経過は入院させて観察し,投薬は可能な限り差し控えた。分裂病患者の混入を防ぐために,Schneiderの一級症状を有する者は除外し,躁うつ病の診断は追跡調査によって確認した。
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