Japanese
English
研究と報告
発作性左右障害を呈したてんかんの1例
Paroxysmal Right-left Disorientation in an Epileptic Patient
丸子 一夫
1
,
石下 恭子
1
,
高谷 雄三
1
,
八島 祐子
1
Kazuo Maruko
1
,
Kyoko Ishige
1
,
Yuzo Takaya
1
,
Yuko Yashima
1
1福島県立医科大学神経精神医学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Fukushima Medical College
pp.935-939
発行日 1972年10月15日
Published Date 1972/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201946
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
発作性に左右障害を訴える20歳,男子のてんかん患者の1例を報告した。患者は発作性に主として,自己の身体についての左右識別が不能となり,要素性幻視発作,向反側性発作および全身性強直-間代性けいれん発作を合併した。Bemegride賦活の脳波上,左半球頭頂・後頭優位の棘徐波結合の発作波を認め,これと一致して左右障害の出現を観察しえた。
発作性逆転視の現象と比較し,Bentonら13)の左右勾配仮説によって発作性左右障害の発生機制を考察した。
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.