Japanese
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展望
病院精神医学の課題
Studies on Hospital Psychiatry
小林 八郎
1
Hachiro Kobayashi
1
1高月病院
1Takatsuki Hosp.
pp.420-434
発行日 1969年6月15日
Published Date 1969/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201482
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はじめに
日本の精神病院の特徴は,施設数では私立精神病院が全精神病院の80.7%(昭和43年6月現在施設総数1277のうち私立施設1,030)を占め,入院患者数では全入院患者の86.2%(全入院患者数231,525,うち私立施設199,682——以上厚生省精神衛生課調べ)が私立精神病院に収容されており,公的病院の役割の非常に低いことである。
大学病院や総合病院の神経科の多くは公的病院に属しているが,それらの受けもつ患者は,数的には微々たるものであり,疾患や状態像にも限定がある。これに対して精神病院は,重症のもの,慢性のもの,手のかかるものを差別なくひき受けている。これらの分野が病院精神医学の対象である。
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