Japanese
English
研究と報告
酩酊の指標としての光眼輪筋反射
Photopalpebral Reflex as an Indicator of Drunkenness
稲永 和豊
1
,
有川 勝嘉
1
,
向笠 寛
1
,
山本 洋一
1
Kazutoyo Inanaga
1
,
Katuyoshi Arikawa
1
,
Hiroshi Mukasa
1
,
Yoichi Yamamoto
1
1久留米大学医学部精神神経科学教室
1Dept. of Neuro-Psychiat., School of Med., Kurume Univ.
pp.34-39
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201427
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.緒言
眼輪筋は視覚刺激に応じてきわめて迅速に収縮する。この反射は閾値がきわめて低く,高次の皮質反射に属するといわれている。この反射がすなわち視覚眼輪筋反射(visual orbicularis reflex)または瞬目反射(wink reflexであり,眼球を有害な外力から守る生理的反射である。このような視覚刺激に対する眼輪筋反射(orbicularis)oculi reflex)は診断学上よく知られていることであるが,この反射の神経生理学的基礎についてはほとんど研究されていないようである。われわれ1)は,さきに単一閃光刺激を与えることによって得られた光眼輪筋反射を観察し,意識水準との密接な関連性を述べた。本研究では,アルコール酩酊時にみられる意識水準の変化が,光眼輪筋反射(photopalpebral reflex)にどのように現われるかを知ろうとした。
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.