Japanese
English
研究と報告
Laurence-Moon-Biedl症候群の2症例について
On two Cases of Laurence-Moon-Biedl Syndrome
松本 啓
1
,
朝田 芳男
1
,
浜中 昭彦
1
K. Matsumoto
1
,
Y. Asada
1
,
A. Hamanaka
1
1Department of Neuro-psychiatry, Osaka City University Medical school
pp.385-388
発行日 1962年6月15日
Published Date 1962/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200444
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Ⅰ.緒論
Laurence-Moon-Biedl症候群(以下L-M-B症候群と略す)とは肥胖症,性器発育不全,網膜色素変性,精神薄弱,指趾過多を主症状とする遺伝性疾患をよんでいる。しかしながらこのような諸症状をすべて兼ねそなえているものは比較的少ないといわれ,多くの研究者によつて以上の諸症状のうちで1〜2の症状を欠如する不全型が報告されている5)11)。
L-M-B症候群についてはLaurenceとMoon(1866)が網膜色素変性をともなう不全型について初めて記載し,Bardet(1920)はさらに肥胖症,性器発育不全,指趾過多をBiedl(1922)は精神薄弱をこれに加えた。以来数多くの症例がおもに眼科医などにより報告されてきた1)3)4)5)6)7)8)9)10)11)14)15)18)。Burn(1950)1)は2例のL-M-B症候群を報告するとともに聾症状が高率に本症候群に出現するのを記載している。われわれは最近本症候群の不全型と考えられる2症例を観察する機会をえたので,ここに報告する。
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