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私のカルテから
Perospirone投与後に強迫症状が改善した統合失調症患者の1例
A Case of Schizophrenia in which Obsessive Symptoms Disappeared Following the Administration of Perospirone
山本 暢朋
1,2
Nobutomo YAMAMOTO
1,2
1公益財団法人神経研究所附属晴和病院精神科
2現:独立行政法人国立病院機構榊原病院精神科
1Department of Psychiatry, Seiwa Hospital, Institute of Neuropsychiatry, Tokyo, Japan
キーワード:
Perospirone
,
Obsessive symptoms
,
Schizophrenia
Keyword:
Perospirone
,
Obsessive symptoms
,
Schizophrenia
pp.83-85
発行日 2013年1月15日
Published Date 2013/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102365
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はじめに
統合失調症の薬物療法において,第2世代抗精神病薬(Second Generation Antipsychotics;SGA)が果たす役割は大きくなっているが,各種SGAの位置づけや使い分けには議論が残されている。本邦で開発されたSGAであるperospirone(以下PRP)は,欧米各国においてほとんど使用できないこともあり,海外で作成された主要な治療ガイドライン・アルゴリズムでの言及がなされておらず,薬物療法上の位置づけについても共通したコンセンサスが得られているとは必ずしも言いがたい状況が存在する。筆者は,PRP投与後に統合失調症の強迫症状が改善した症例を報告しているが11),Yale-Brown Obsessive Compulsive Scale日本語版(以下JY-BOCS)のような評価尺度を用いたものではなかった。
今回,PRP投与後に強迫症状が改善した統合失調症患者について,JY-BOCSを用いて強迫症状を評価した1例を経験したので,若干の文献的考察を用いてこれを報告し,統合失調症薬物療法上におけるPRPの位置づけについても簡単に触れたい。
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