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短報
Perospironeが著効したアスペルガー症候群の1例
A Case of Asperger Syndrome Treated with Perospirone
小田切 啓
1
,
寺原 美保子
1
,
赤松 馨
1
Kei ODAGIRI
1
,
Mihoko TERAHARA
1
,
Kei AKAMATSU
1
1宮崎県立富養園
1Miyazaki Prefectural Fuyoen
キーワード:
Perospirone
,
Asperger syndrome
,
5-HT1A receptor
,
WAIS-R
Keyword:
Perospirone
,
Asperger syndrome
,
5-HT1A receptor
,
WAIS-R
pp.83-86
発行日 2005年1月15日
Published Date 2005/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100174
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はじめに
アスペルガー症候群は広汎性発達障害のサブタイプの1つであり,コミュニケーションの障害が軽微な発達障害である。明らかな言葉の遅れはなく,知的障害も伴わないが自閉症と同様に社会性の障害を持つことから,独特の対人関係や興味の偏重を示し,さまざまな適応障害を引き起こすことも少なくない。またこの一群が青年期になって幻覚や妄想といった統合失調症様症状を生じることもある1,5)。アスペルガー症候群に対してはその理解と対応方法についての心理教育が治療上大きな比重を占め1,5~7),薬物療法については対症療法的に用いているのが現状である1,2,7)。今回筆者らはperospironeが統合失調様症状および認知面に著効した症例を経験したのでここに報告する。
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