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私のカルテから
うつ病を伴う口腔灼熱感症候群にpregabalinが有効であった1例
A Case of Effective Pregabalin Treatment for Burning Mouth Syndrome with Depression
矢野 智宣
1
,
牧 安紀
1
,
井上 真一郎
1
,
岡部 伸幸
1
,
寺田 整司
1
,
内富 庸介
1
Tomonobu YANO
1
,
Aki MAKI
1
,
Shinichiro INOUE
1
,
Nobuyuki OKABE
1
,
Seishi TERADA
1
,
Yosuke UCHITOMI
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科精神神経病態学
1Department of Neuropsychiatry, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences, Okayama, Japan
pp.621-623
発行日 2012年6月15日
Published Date 2012/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102203
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はじめに
口腔灼熱感症候群(Burning Mouth Syndrome;BMS)は,口腔粘膜に病変等の変化が無いにもかかわらず,口腔内の灼熱感やそれに類似する疼痛が持続する状態と定義され,従来舌痛症と呼ばれていたものもBMSに含まれる。歯科や口腔外科を受診しても器質的な原因を指摘できず,心因性疼痛を疑われ精神科に紹介されてくることも多い。またBMSの患者はうつ病などの精神疾患の合併が多いとされており3),精神科診療の中で遭遇することもまれではない。BMSの治療としては,薬物治療や認知療法を含めた精神療法にて対応されてきたが,しばしば難治性・遷延性で治療に難渋する症例も多い。今回,我々はCaチャンネルα2δリガンドであるpregabalin(PGB)によりBMSの症状が軽減した症例を経験したため報告する。なお,発表に際して患者から同意を得ており,匿名性にも配慮した。
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