Japanese
English
短報
長期にわたり尿閉を呈し,修正型電気けいれん療法で精神症状,尿閉とも改善した非定型精神病の1例
A Case of Atypical Psychosis Improved with Prolonged Urinary Retention by Modified-Electroconvulsive Therapy
深津 孝英
1
,
兼本 浩祐
1
Takahide FUKATSU
1
,
Kousuke KANEMOTO
1
1愛知医科大学精神科学教室
1Department of Neuropsychiatry, Aichi Medical University, Aichi, Japan
キーワード:
Atypical psychosis
,
Urinary retention
,
Modified-Electroconvulsive Therapy
Keyword:
Atypical psychosis
,
Urinary retention
,
Modified-Electroconvulsive Therapy
pp.173-176
発行日 2008年2月15日
Published Date 2008/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101137
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
急性精神病を診断するうえで,内因性,器質性,症候性を判別することは,最初の重要なステップであると言える。しかしかつてない高齢化社会を迎え,経過の長い双極性感情障害などの例で認知症を発症する症例が散見されてきている11)。せん妄などの意識障害を合併する場合もあり,横断面の病理像を重視する現在の操作的基準では診断が一つの枠に収まらないことも多い。今回我々は,経過の長い非定型精神病例で長期にわたり尿閉を呈し,診断治療が困難であったが,修正型電気けいれん療法(Modified-Electroconvulsive Therapy;m-ECT)で精神症状,尿閉とも改善した初老期の1例を経験したので報告する。
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.