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短報
成人の精神遅滞者に生じた多動・衝動行為に対してペロスピロンが有効であった3例
Three Cases of Mentally Retarded Adults with Aggressive Behaviors Successfully Treated by Perospirone
岩田 健
1
Ken IWATA
1
1東京都立広尾病院神経科
1Department of Neuro-psychiatry, Tokyo Metropolitan Hiroo General Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
Perospirone
,
Mental retardation
,
Aggressive behavior
,
5-HT
Keyword:
Perospirone
,
Mental retardation
,
Aggressive behavior
,
5-HT
pp.1117-1120
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101098
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はじめに
精神遅滞はさまざまな精神症状が合併することが知られており,その場合には,抗精神病薬の投与がよく行われているが,精神遅滞患者では遅発性ジスキネジアと錐体外路症状が出現しやすいため,Kaplanではリスペリドンなどの非定型抗精神病薬の使用が推奨されている9)。
ペロスピロンはわが国で開発された非定型抗精神病薬で,定型よりも錐体外路症状が少ないことが知られている。そのため高齢者では使用しやすく,最近では,オープン試験でせん妄の治療12)や認知症患者の衝動行為10)に有効であったと国内の施設から報告されている。
筆者はペロスピロンが副作用を起こしにくいことに着目し,精神遅滞の成人症例で適応障害などの多動・衝動行為に投与し,治療効果があったので報告する。
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