Japanese
English
短報
左視床出血後に,人格変化および体系妄想が出現した1症例
A Case of Systematized Delusion and Personality Change after Left Thalamic Hemorrhage
波平 智雄
1
Tomoo NAMIHIRA
1
1杏林大学医学部精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
Thalamic hemorrhage
,
Systematized delusion
,
Personality change
Keyword:
Thalamic hemorrhage
,
Systematized delusion
,
Personality change
pp.429-431
発行日 2003年4月15日
Published Date 2003/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100886
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はじめに
視床は知覚,運動はもとより,記憶,情動,言語など高次機能との関連が報告され,近年では画像診断学の向上とあいまって精神医学,認知神経学などの分野で注目を集めている部位である。脳卒中後の視床損傷による精神障害の報告2~4,6)がなされているほか,最近では統合失調症で視床の構造異常が指摘されている1)。
今回,筆者は左視床出血後に人格変化および体系妄想という特異な症状が出現した症例を経験し,視床と精神症状との関連を考えるうえで貴重と考えられたので報告する。
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