Japanese
English
研究と報告
長期療養型病棟における多飲水行動患者の特徴
Characteristic Factors of Polydipsia Patients in a Long-term Medical Treatment Type Ward
荻野 あずみ
1,2
,
山口 登
1
,
築根 俊明
2
,
中西 純一
2
,
尹 美淑
2
,
貴家 康男
1
,
南雲 智子
1,2
,
森嶋 友紀子
1,2
,
金井 重人
2
,
青葉 安里
2
Azumi OGINO
1,2
,
Noboru YAMAGUCHI
1
,
Toshiaki TSUKUNE
2
,
Jyunichi NAKANISHI
2
,
Misu YUN
2
,
Yasuo SASUGA
1
,
Satoko NAGUMO
1,2
,
Yukiko MORISHIMA
1,2
,
Shigeto KANAI
2
,
Anri AOBA
2
1聖マリアンナ医科大学病院神経精神科
2生田病院
1Department of Psychiatry, St. Marianna University, School of Medicine
2Ikuta Hospital
キーワード:
Polydipsia
,
Water intoxication
,
Psychiatric patients
,
Antipsychotics
Keyword:
Polydipsia
,
Water intoxication
,
Psychiatric patients
,
Antipsychotics
pp.57-63
発行日 2006年1月15日
Published Date 2006/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100188
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抄録
長期療養型病棟に入院中の多飲水患者の特徴を明らかにするために,民間精神科病院に入院中の患者43名,平均年齢61.9歳を対象に,中山らの病的多飲水スクリーニング基準を参考に作成した多飲水行動評価をもとに,多飲水患者群20名と非多飲水患者群23名の2群に分けて比較した。その結果,多飲水患者の特徴として,男性,若年者,精神遅滞,喫煙者,抗てんかん薬服用者が挙げられた。また非多飲水患者では非定型抗精神病薬服用者が有意に多かったが,薬剤別には有意差を認めなかった。以上の結果はこれまでに報告された知見と類似するものであった。なお,多飲水患者群のうち6名に低ナトリウム血症(病的多飲水)を認め,そのうち1名は嘔吐やけいれん発作が出現したことから水中毒と考えられた。
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