呼と循ゼミナール
心臓病の非観血的診断法—(7)心室中隔欠損
吉川 純一
1
1神戸市立中央市民病院循環器センター内科
pp.818
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204061
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心室中隔欠損には先天性のものと,後天性に生じるものがある。後者は比較的まれなものであるが,最近虚血性心疾患の増加により急性筋梗塞後に合併する心室中隔穿孔が少なからず見られるようになってきた。
一方,先天性のVSDの特徴は,他の心血管病変をしばしば合併することである。その代表的なものとしては,右室二腔症,肺動脈狭窄,大動脈弁閉鎖不全,大動脈縮窄(とくに小児において),心室中隔瘤,三尖弁瘤(tricuspid pouch),他の短絡疾患などがある。したがって,本症の診断に際してはこれらの合併疾患を正確に把握するように努めるべきである。
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