Japanese
English
Bedside Teaching
期外収縮の種々相
Extrasystoles : How to treat them
笠貫 宏
1
,
広沢 弘七郎
1
Hiroshi Kasanuki
1
,
Koshichiro Hirosawa
1
1東京女子医科大学日本心臓血圧研究所内科
1The Heart Institute Japan, Tokyo Women's Medical College
pp.129-140
発行日 1976年2月15日
Published Date 1976/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202865
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期外収縮は不整脈の中で,最も頻度が高く,その臨床的意義は非常に幅広く,無害で放置されるものから,直ちに治療しなければ致命的不整脈に移行するものまである。とくに最近のME部門の発達は著しく,心電図連続記録(CCU,小型携帯用テープ心電計,Telemeter,Trend recoder, Avionics System, Medilog System等)が一般に用いられ,更に人間ドック,健康診断等の健康管理システムの普及と共に期外収縮の発見される機会は増加の一途をたどっている。しかし同時に,その臨床的意義の多様性の故に抗不整脈剤による副作用等の医原病や心臓神経症が増加することが危惧される。従って,臨床医にとって臨床的意義を考えることは,緊急かつ重大な課題と考えられる。臨床的意義は,表1の如く病因,心電図,血行動態,臨床像,運動による変化,薬剤および人工ペースメーカーに対する反応等による総合的判断が必要であり,更にその治療にあたっては,期外収縮の発生機序および抗不整脈剤の奏効機序を熟知することが必要である。このように期外収縮の種々の相の意味は多岐にわたるが,本稿では紙面の関係から,心電図を中心に症例を呈示し,期外収縮の種々相の一端を述べる。
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