印象記
第12回日本ME学会
金井 寛
1
1上智大学理工学部電気電子工学科
pp.708
発行日 1973年8月15日
Published Date 1973/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404202520
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第12回日本ME学会大会が東京女子医大榊原仟教授を大会長として,5月11日12日の2日間東京の日本青年館で開かれた。日本ME学会大会は医学者と工学者の討論の場として年々充実しつつあるけれども,境界領域としての問題も多い。
発表演題は270を超え,非常に盛会であったが,一般臨床医の参加が少なく,討論が非現実的で上すべりしているように見えたのは甚だ残念であった。発表演題の中には臨床医学と密接な関係があり,臨床医学に貢献しそうに思われるものが多いにもかかわらず臨床医の正当な批評が得られない心配がある。この原因としては発表時間が少なくて,上手に説明ができないこと,内容が工学的すぎて難解であることなどが考えられるが,最大の理由は一般臨床医の参加が少ないために臨床医を対象とした発表の仕方をしないためではないかと考えられる。臨床医が討論に参加されることが最もよい解決策と思われる。
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