Japanese
English
症例
脈無し病
Pulseless Disease
松井 繁
1
,
久留 裕
1
,
山本 恵一
1
,
坪川 孝志
1
Shigeru Matsui
1
,
Yutaka Kuru
1
,
Keiichi Yamamoto
1
,
Takashi Tsubokawa
1
1金沢大学医学部第一外科教室
1Department of Surgery, Medical School, University of Kanazawa
pp.431-437
発行日 1958年5月15日
Published Date 1958/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200635
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緒言
脈無し病はわが国の学者によつて確定された疾患の一つであるが,初めの頃に考えられていた程そんなに稀有な疾患ではないようである。本症は1908年(明治41年)金沢大学眼科教授高安右人氏1)によつて特異な眼底像を示す本態不明の疾患として初めて指摘されて以来,1948年清水,佐野両氏6)による記述があるまで40年間にその報告例は僅かに25例を超えていない。ところが清水,佐野両氏の詳細な研究によつて一旦この疾患の独立性と症候単が確立され,諸家の注目を浴びるようになると共に毎年その報告が増加してきた。即ち最初の40年間に25例の報告に対して,その後の7年間(1954年迄)には約85例の多数の報告をみるに至つている。(各症例報告年次と性,年令別分布は第1,2表)
当教室に於いても最近2カ年の間に本症の3例を経験し,2〜3外科的治療法を施行して症状を軽減せしめ得たので報告する。
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