Japanese
English
綜説
脳血管反応性Cerebral vascular reativityについて
Studies on Cerebral Vascular reactivity
相澤 豊三
1
,
田崎 義昭
1
Toyozo AIZAWA
1
,
Yoshiaki TAZAKI
1
1東邦大学医学部内科教室
1Department of Internal Medicine, School of Medicine, Toho University
pp.330-335
発行日 1954年11月15日
Published Date 1954/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200180
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1.緒 言
最近KetyのN2O法による脳血流量測完が臨床的に可能となり,脳血管抵抗,脳酸素消費量,脳糖消費等,脳の循環及び代謝諸量が算出され脳の病態生理が或程度明らかにされるに至つた。特に脳血管系疾患に於ける興味ある脳循環形態に就ては既に述べたところである。然し尚進んでCO2O2或は藥剤に対する反応を脳循環面から動的に観察すること,即ち脳血管反応性Cerebral vas—cular reactivityの検索は脳血管病態を臨床的に一層詳細に推察せしめるもので,これは最近漸く注目せられるに至つた研究面とも云うべきで,これについては既に若干諸家の貴重な報告が為されている。
著者教室に於ても夙にこの面を重要視し観察を重ねつゝあるのでこゝに私見を加えて綜説を試みることゝした。
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