Japanese
English
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患
食道
食道胃接合部癌
adenocarcinoma of esophagogastric junction
田中 一平
1
,
平澤 大
1
1仙台厚生病院消化器内科
キーワード:
欧米(Siewert分類)
,
食道胃接合部から食道側1cm,胃側2cm以内に癌の中心がある腺癌
,
本邦(西分類)
,
病理組織型にかかわらず,食道胃接合部の上下2cm以内に癌腫の中心があるもの
Keyword:
欧米(Siewert分類)
,
食道胃接合部から食道側1cm,胃側2cm以内に癌の中心がある腺癌
,
本邦(西分類)
,
病理組織型にかかわらず,食道胃接合部の上下2cm以内に癌腫の中心があるもの
pp.576
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202772
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食道胃接合部癌の定義は本邦と欧米で異なる.欧米ではSiewert分類を用いて,“食道胃接合部(esophagogastric junction ; EGJ)から食道側1cm,胃側2cm以内に癌の中心がある腺癌”,つまりType II(true cardia cancer)を狭義の食道胃接合部癌としている.一方,本邦では西分類に従い,“病理組織型にかかわらず,EGJの上下2cm以内に癌腫の中心があるものを食道胃接合部癌”と,食道癌取扱い規約で定義されている(Fig.1)1).すなわち,食道胃接合部癌には,Barrett食道腺癌,胃噴門部癌,非Barrett食道腺癌,食道扁平上皮癌などが含まれる.かつては本邦で比較的まれとされた食道胃接合部癌だが,近年はH. pylori(Helicobacter pylori)感染率の低下や食生活の欧米化に伴い,緩徐に増加傾向にある2).
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