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増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021
胃
診断
胃造影:癌の診断と鑑別診断
Diagnosis of Gastric Cancer Using X-ray Examination
入口 陽介
1
1東京都がん検診センター消化器内科
pp.598-599
発行日 2021年5月24日
Published Date 2021/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202355
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胃X線検診における撮影法と読影法
胃X線検診では,撮影する放射線技師はスクリーニング撮影法1)の特徴を十分に理解し,撮影中にはバリウムの流れに注意を払いながら透視観察を効率的に行う.異常所見に気がついた場合には,読影補助として適切な追加撮影を行い,異常所見の有無を明確にすることが重要である.読影だけでなく撮影においても,胃上部には早期胃癌形態の進行癌の頻度が比較的高いことなどを理解し,H. pylori(Helicobacter pylori)感染状態を考慮して臨む必要がある.読影は,胃全体のバランス,辺縁像,粘膜ひだ像,粘膜像をもとに診断する.異常所見の領域性が認められるかどうかが重要であるが,胃粘膜へのバリウムの付着状態が不良であれば,病変の全体が描出されていない場合があることを念頭に置いて,拾い上げ診断を行うことも見落としを防ぐうえで大切である2).
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